人間の化粧の前に、まずは生き物、特に種類の多い昆虫の「装い」について考えてみます。生き物たちの色彩や模様、姿形は自然が生み出した芸術作品とも言えます。しかし、その姿は美しいだけではなく、厳しい自然界を生き残る上で重要な機能が備わっていることがわかります。
 企画展では「隠蔽色:いんぺいしょく」「警戒色:けいかいしょく」「構造色:こうぞうしょく」「眼状紋:がんじょうもん」といった、色々な色や模様について、実際の標本を見ながら学んでいただけます。

画像提供:むさしの自然史研究会

魔除けと信仰の化粧

化粧とは何で・何のために行われてきたのでしょう?
このコーナーでは、世界の遺跡から出土した数々の実物資料や、パネル等を使って、化粧の原点とその目的について探ります。
古代の人々が目に施した化粧の意味、古墳時代のハニワにみられる赤い顔料は何を表しているのか、奈良時代から平安時代にかけて日本で行われていた化粧の特徴とは・・・?

画像提供:古代オリエント博物館

装いの化粧

江戸時代に流行した、日本独自の化粧文化。このコーナーでは、紅や白粉、お歯黒等について、その科学的側面についてご紹介します。
紅花から紅が出来るまでの工程をパネルや動画、実際に使用している道具等を通してご覧いただけるほか、お歯黒や白粉についても貴重な実物の展示や、当時の化粧の様子がわかる浮世絵などをご覧いただくことが出来ます。
普段なかなか見られない実物資料の数々や、科学的側面をじっくりとご覧ください。

健康と化粧

このコーナーでは、肌を清潔に保つための、洗顔や日焼け止めなどスキンケアの科学について紹介します。
人間の肌の構造や、洗顔料が汚れを落とす仕組み等をパネルや模型で紹介。
また、日焼け止めがどのくらい効果があるのか、実験形式でご覧いただくことが出来ます。日焼け止めを塗った場合と塗っていない場合、紫外線に反応するUVビーズがどう変化するのか、是非実際にご覧になってみてください。

新しい化粧の楽しみ

最後の「新しい化粧の楽しみ」ではバーチャル空間でメイクが出来る「テレビューティ―」を体験いただくことが出来ます。画面に写された自分の顔にメイクが出来ますので、リモートワークでも活躍しそうです。今回の企画展では、虎のメイクも試していただけます。

今回の「化粧展」では、お子さまだけでなく、大人の方にも楽しんでいただける展示が多数。化粧の歴史から、これからの新しい化粧まで。様々な角度から化粧について考えるきっかけにしてください。